遊佐沖の洋上風力発電について、選定された事業者が県の会議に初めて出席し、運転開始に向けた今後の進め方などについて説明した。
遊佐沖の洋上風力発電をめぐっては、国が12月に、丸紅や関西電力・酒田市の丸高など、5つの会社が合同で設立した「山形遊佐洋上風力合同会社」を事業者に選んだ。
30日に開催された会議には、それぞれの会社の担当者が初めて参加し、30基の風車を海域に建設して2030年6月の運転開始を目指す計画を示し、今後の進め方について説明した。
具体的には、海底の地盤調査が2025年4月~8月末まで、風車や海底ケーブルなどの本工事を2029年中に開始する予定。
また、事業者に求められる「地域共生策」については、漁業の維持・強化や、生活環境の維持・向上など8つの重点項目を示し、今後、専門の会議で議論して2025年10月の合意を目指す。
これに対し地元漁業者は…。
(漁業者)
「できるだけ漁業の負担にならないよう、慎重にやっていきたい」
「反対はしないが、さまざまな不安をいまだに持っているのが現状」
漁業者からは、調査や工事をめぐる「漁業への影響」を不安視する声も出され、今後、十分な理解を得ながら丁寧に進められるかが大きなカギになる。