冬に花を咲かせ、ひと足早く春を感じさせる花として人気の「啓翁桜」の品評会が山形市で行われた。
(リポート)
「ことしは過去2番目に多い78作品が出品されています。審査員は花芽のつき具合や色などの項目をしっかり吟味しながら審査しています」
啓翁桜は、山形が生産量日本一を誇る冬に花を咲かせるサクラで、12月中旬~4月上旬にかけて全国に出荷される。
品評会は、JA全農山形などが品質の向上や消費拡大などを目的に毎年行っていて、年々、出品数も増えているという。
29日は県内各地から78点が出品され、花芽のつき具合や色・全体のバランスなどが審査された。
生産者によると、今回は夏~秋にかけての気温の高さに苦労したそうだが、徹底した温度管理によって見事な啓翁桜がそろった。
(リポート)
「こちらが最優秀賞を受賞した作品です。根元から枝先までびっしりと花芽がついていることなどが評価されました。約1週間で満開になるということで、薄紅色の可憐な花がひと足早く春を運んでくれそうです」
最高賞の農林水産大臣賞には、山口農園(上山市)の山口大さんの啓翁桜が選ばれた。
(山口農園・山口大さん)
「大変うれしく思っている。一束ごとにまんべんなく花芽がついていること、咲いている花が"力があるようにパッと咲いている"ように気をつけながら頑張った」
今回出品された啓翁桜は、30日から蔵王温泉の旅館やホテルに飾られる。