270年の歴史を誇る「新庄まつり」の山車(やたい)の魅力を伝えようと、新庄市の高校生が「新庄まつり」について発表した。研究を通して「新庄まつり」に対する思いがより強くなったようだ。
新庄南高校の総合ビジネス科と金山校では、生徒が研究してきた内容について卒業を前に合同発表会を開いている。
(新庄南高 3年生・佐藤菜央さん)
「全国では少子化や過疎化などの影響で祭りの担い手が不足し、祭りの衰退や消滅が起こっている地域がある。このままでは祭りがなくなるかもしれないという仮説を立て活動を進めてきた」
新庄南高校3年の佐藤菜央さんは、「新庄まつりの衰退を防ぐ」というテーマで自分の研究を発表した。
幼いころから軽妙な囃子(はやし)の音色に乗せて町を練り歩く山車に心を躍らせてきたという佐藤さん。
2024年、新庄まつりの山車のミニチュアを手がける達人・神部明さんに弟子入りし、ミニチュアづくりをはじめた。
発表会は、師匠の神部さんも見守った。
佐藤さんは、後継者不足の悩みを解消しようと、小学生とミニ山車づくりの体験イベントを企画したものの諸事情でできなくなり、結局佐藤さんが1人で制作したことなど失敗談も披露。
そして、ミニ山車作りを通して、見るだけだった「新庄まつり」がより身近に感じられるようになったと収穫も話した。
(新庄南高 3年生・佐藤菜央さん)
「すごく緊張したが、自分の伝えたい思いをみんなに言うことができてとても良かった」
大勢の観客の前で「研究」の成果を伝えた佐藤さん。
卒業後は仙台の専門学校へ進学したあと、再び新庄に戻り新庄まつりの魅力を伝えて行きたいという。