県知事選挙は1月26日に投開票が迫っている。現職と新人の候補者2人は県政課題にどのような考えを持ち、どのような訴えをしているのか。21・22日の2回にわたってみていく。
知事選に立候補しているのは、いずれも無所属で、5回目の当選を目指す現職・吉村美栄子氏(73)と、福島県白河市在住の自営業・新人の金山屯(かなやまじゅん)氏(84)の2人。
吉村氏は、2009年の知事選で初当選し現在4期目。これまでの知事選で支援を受けた立憲・国民・共産に加え、今回初めて自民党県連の支援も受ける。
吉村氏はインフルエンザに感染し、現在は選挙戦から離れているが、支援する議員や市町村長・後援会を中心とした組織力を生かし支持拡大を図っている。
一方の金山氏は、福島県内で乗馬クラブの経営や執筆業を行ってきた。
福島県知事選挙など、これまで9回の選挙に出馬し、いずれも落選している。
今回の出馬理由に挙げるのは「無投票の阻止」。さらに若者の政治への関心を高めたいとも話す。
政党の支援は受けず、福島の自宅から通いながら山形市を中心に草の根の選挙活動をしている。
【人口減少対策】
<吉村氏>
●子育てにかかる費用の経済的負担軽減
●結婚支援の推進
●女性や若者の働きやすい職場づくり
●関係人口・交流人口を拡大させ、移住・定住を推進する
(吉村美栄子候補)
「第一のチャレンジは県民のみなさまが幸せを実感できる山形県。子育てに要する費用の負担軽減も前進させていく」
<金山氏>
●性的マイノリティのカップルを結婚に相当する関係と認める県の「パートナーシップ宣誓制度」の廃止
●その予算を出産・子育てへの支援拡充に充てる
(金山屯候補)
「他県がやっているから。そんな程度の気持ちで追随するように立ち上げた制度、とんでもない制度」
【災害対応】
<吉村氏>
●大雨災害からの復旧・復興
●防災力の強化を進める
●治水対策の推進(ハード面)
●自主防災組織の活性化や高齢者・障害者の避難対策
●女性防災士の養成など、ソフト面も含めた県土強靭化に取り組む
(吉村美栄子候補)
「災害に強い防災・減災にも力を入れながら、ソフト・ハードの両面から、しっかりと災害対応力にも力を入れながらこれからも取り組んでいきたい」
<金山氏>
●産学官が協力して災害への対応策を考えていく体制を築く
●挙がった意見をまとめて制度にしていく
(金山屯候補)
「どうしたら良いかを産官学で考えなさいと。みんなの考えをまとめて制度として出す。それが知事としての仕事でしょと」
知事選の投票日は1月26日で、即日開票される。
22日は、交通インフラと地域創生について2人の訴えを見ていく。