フラワー長井線の列車を貸し切り、ラーメンとそばを味わうイベントが行われた。岡持ちで車内にラーメンが出前されるなど、斬新な体験を通して山形自慢のグルメを楽しんだ。
このイベントは、「ラーメン県そば王国」を商標登録するなど認知度アップを図る県が、全国に誇る麺グルメを観光資源として活かそうと初めて企画した。
18日、フラワー長井線の列車が赤湯駅~荒砥駅まで往復貸し切られ、鉄道愛好家をはじめ全国から30人が参加した。
赤湯駅では、市内3つのラーメン店の店員が自慢のしょうゆラーメンを岡持ちで車内に出前し、待ちかねた参加者たちが熱々の麺やスープを味わった。
「(Q.どうですか?)おいしい」
(仙台市から)
「出前なのでのびたりとか心配だったが、そんなことはなくおいしくいただけている。ここからも楽しみ」
全員がラーメンを完食したところで列車は出発し、置賜の雪景色を見ながら揺られること約1時間。
荒砥駅に到着した列車の車内に、今度は白鷹町産のそばが届けられた。
少し前にラーメンを食べ終えたばかりの参加者たちだったが、風味豊かなそばをぺろりと完食していた。
そして、今回の特別なイベントをより楽しもうと、あえて折り返しの出発を待っていた人も...。
(千葉から)
「やはり動いてから食べてみたいと思った。めったにできない、ただでさえおいしいそばが非常においしく感じられた」
車内では、馬肉チャーシューや地酒も振る舞われ、長井線沿線のグルメを存分に堪能できる旅となった。
(村山市から)
「山形県の人も県外の人も参加できて、山形の麺を知ってもらえる。非常にいいイベントだと思う」
(仙台市から)
「鉄道好きの方はもちろん、ラーメン好きの方も楽しめるツアー。ぜひ参加してほしい」
(県観光交流拡大課・大山智子課長補佐)
「県民のみなさんがラーメン・そばをこよなく愛していて、非常に観光の強みになってくると思う。今後も活用していきたい」
県は今後もラーメンとそば、そして県内の観光スポットを結びつけたツアーなどを企画し、観光客の呼び込みにつなげていく考え。