冬に花を咲かせ、ひと足早く春を感じさせる「啓翁桜」は、山形が日本一の出荷量を誇る。19日、その出荷が始まった。
「啓翁桜」は、細い枝に薄紅色の小さな花が咲く可憐なサクラで、山形が日本一の出荷量を誇っている。
切り出した枝を温室で栽培することで冬に花を咲かせ、正月や卒業式を彩る花として人気だ。
県内の一大産地・西川町で行われた19日の出発式で、生産者やJAの関係者など約30人が出席し、輸送中の安全を祈願した。
その後、約4500本の啓翁桜を積んだ第一便のトラックが、東京の市場に向けて出発した。
ことしの啓翁桜は夏場の高温にも何とか耐え、出来は上々だという。
(さがえ西村山農業協同組合・安孫子常哉組合長)
「災害が多い中で、心を少し落ち着けて啓翁桜を眺めていただきながら新しい年を迎えてほしい。また、卒業式・入学式にも花を添えていただければと思う」
啓翁桜の出荷は2025年4月上旬まで続き、西川町では関東圏を中心に約31万本の出荷を見込んでいる。