「日本三大つるし飾り」のひとつに数えられる「傘福」の特別展示が、酒田市で始まっている。
酒田市の「傘福」は、商売繁盛や子どもの健やかな成長を願って作った飾りを傘に吊るし、江戸時代後期に神社などに奉納したのが起源とされ、日本三大つるし飾りのひとつにも数えられる。
地元の商工会議所の女性会が20年前に伝統を復活させたもので、いま、酒田市の旧料亭「山王くらぶ」では、2階の106畳の大広間に豪華絢爛な大小40基ほどが披露されている。
2025年は20回目の開催を記念し、酒田市の旧家・加藤家に伝わるひな人形が、4月3日までの期間限定で展示されている。
また、市内の染物店から寄贈された着物の「柄見本」で作った999個の縁起物が見事な傘福も新たに展示され、訪れた人の目を楽しませている。
(酒田商工会議所女性会・岩間奏子会長)
「ふくろうは"不苦労"、ねずみは子宝に恵まれるように、タコは"多幸"を願っている。自分だけでなく周りの誰かを思って作った飾りだということに気持ちを寄せていただくと、一層愛おしく感じてもらえるのでは」
特別展示「湊町酒田の傘福」は11月3日まで、期間中は無休で開かれている。