山形県警は4日、新年度に設置する新たな組織やポストを発表した。最近の治安情勢を踏まえ、サイバー犯罪や組織犯罪への対応、災害時の安全対策などが重点となっている。
県警の新年度の組織整備は、人事異動の内示ともに発表された。重点の一つが「司令塔機能の強化」で、「統括戦略官」と「交通部理事官」のポストを新設。刑事部に設置される「統括戦略官」は、サイバー犯罪やDVや虐待、性犯罪などの人身安全事案、さらに組織犯罪に、刑事部、生活安全部、警備部が組織を超えて対処する際、事案を統括する。
そして「交通部理事官」は今月から始まるマイナンバーカードと運転免許証の一体化など、複雑化する運転免許行政に対応する目的。この他、新設される主な組織としては、刑事部に設置される「捜査支援分析課」で、防犯カメラ映像の解析や犯罪収益の追跡など容疑者割り出しに向けた捜査の高度化を図る。
また、組織犯罪対策課の「SNS型投資・ロマンス詐欺捜査係」では特殊詐欺や匿名流動型犯罪グループの捜査と対策を一体的に強化。そして去年7月の大雨で警察官2人が殉職したことなどを踏まえ、警備2課に「災害対策室」を新設し、警察職員の安全確保を図りながら災害警備活動の高度化に取り組むという。