4日、連合山形と県内の経営者団体が今年の春闘を前に懇談した。「賃上げ」の流れを定着させるため、労使間で真摯に話し合いを重ねていく方針を確認した。
山形市で4日開かれた懇談会には、労働者側として連合山形、使用者側として経営者団体の代表が出席した。
会の冒頭、連合山形の舩山整会長が、県経営者協会の寒河江浩二会長に2025年の春闘での要請書を手渡した。
要請の内容は「去年を上回る賃上げを目指すこと」や、「労務費を含めた価格転嫁」などで、連合山形は今回の春闘で6%以上の賃上げを目標に掲げている。
(連合山形・舩山整会長)
「賃上げの流れを切らさず、適正な価格転嫁、適正取引の促進により、賃上げを実現し、地域経済の好循環を図るべく、連合山形は要求率として6%・額として1万8500円の賃上げを目標にしている」
これに対し使用者側は、県内は中小企業が9割以上を占めていて、「6%以上の賃上げは現実的ではない」との見解を示した。
その上で、持続的な賃上げを実現するには、各企業の実情に即した賃上げが必要だとしている。
(県商工会議所連合会・矢野秀弥会長)
「6%・7%に縛られず、企業・業種・業績のいい悪いがあるが、可能な限りの賃上げをしてくれと。その代わり今年だけではなくて来年も、再来年も賃上げしてくれと会員企業にお願いしている」
使用者側は「雇用を守りながら事業の発展と待遇の改善にも努める」として、労働者側と真摯に話し合いを重ねる姿勢を示した。