江戸時代から白鷹町の深山地区に伝わる県の無形文化財・「深山和紙」の紙漉き作業がいま最盛期を迎えている。
400年以上前から住民の冬仕事として受け継がれてきた深山和紙作り。現在は町でただ1人の職人となった高橋恵さんが、伝統の技法による和紙作りを続けている。和紙作りには楮(こうぞ)の木の皮をはいでソーダ水で煮詰めた原料が使われる。高橋さんは、「桁(けた)」と呼ばれる木の枠で楮をすくうと、縦横に振って繊維を均一に整えながら一枚一枚丁寧に作り上げていく。
(高橋恵さん)
「こういう風に作られているんだよとわかってもらうためにやっているので、興味を持ってもらえたらいい。次の代に繋げられたらいいなという思いがある」
深山和紙は町内の学校の卒業証書にも使われ、紙漉きの最盛期は今月いっぱい続く。