山形市の女性が刑事や検事を名乗る特殊詐欺の被害にあい、約9800万円をだまし取られた。特殊詐欺としては2004年以降、過去2番目に多い被害額。
被害にあったのは山形市に住む70代の女性。
警察によると、ことし9月、女性のスマートフォンと自宅の電話にそれぞれ東京の刑事と検事を名乗る男から立て続けに電話があった。
いずれも「女性が犯罪に関与し多額の現金を受け取った疑いがある」との内容だった。
女性は身に覚えはなかったが、電話の話し方から本物だと信じ込んだため、指示された通り毎日ATMで現金を下ろし、10月と11月に計6回・約9820万円の現金を紙袋に入れて自宅駐車場の出入り口に置いた。
女性は紙袋が持ち去られる姿を毎回確認していて、自身の疑いが晴れると信じていたが、12月になって電話の男たちと連絡がとれなくなり、警察に相談した結果、詐欺に気付いた。
特殊詐欺の被害額としては、県警が2004年に統計を取り始めて以降、2番目に多い額。
県警は、警察からの電話番号の末尾が「0110」でない場合、詐欺を疑うよう呼びかけている。