山形市の卸売市場では、イクラやカニなど正月の食卓を飾る食材の取り扱いがピークを迎えている。水産物は全体的に値上がり傾向で、家計に厳しい正月となりそう。
(競り)
「25スタート、27一人、28一人、29一人、29・29、29で18番」
水産物と青果物を取り扱う県内唯一の総合市場・山形市の公設地方卸売市場では、年末年始向けの食材の出荷のピークを迎えている。
26日、水産物を扱う市場で午前5時50分から競りが始まり、威勢の良い掛け声が響いた。
(山形丸魚水産統括部・阿部洋二部長代理)
「これから年末で需要が高まるイクラ・カニの値段が特に上がっている」
正月に欠かせない食材のひとつ「イクラ」。
ことしは国内の秋サケ漁が不漁だったため、国産品の取引価格は2023年の2倍。また輸入品も2023年に比べ約4割高く、水産物の中でもかなり高騰した食材となっている。
さらにカニは2023年、アメリカの禁輸措置によりロシア産が値を下げていたが、2024年は在庫が一掃され、中国など他国に買い負けているため、相場は約2割高くなっているという。
カズノコも円安の影響を受けて約2割高くなっている。
(山形丸魚水産統括部・阿部洋二部長代理)
「来年も資源が少なくなっているし、為替の状況が今のまま続けば、来年も値段は高くなる。値段は高いが、年末だけはおいしいものを食べてほしいので、おいしい水産品を食べていただければ」
水産資源の減少と円安の影響を受け、家計にとって正月の食卓は厳しい状況となりそう。
山形市公設地方卸売市場の年内の営業は30日まで。