1月5日に開幕する春の高校バレー全国大会「県代表校の意気込み」を取材した。女子の米沢中央は、自分たちがやってきたことを「信じ」「徹底して」上位進出をねらう。

2020年度以降、県内で1セットも落とさず、10月の県代表決定戦では圧倒的な力を発揮した米沢中央は「5年連続のオレンジコート行き」を決めた。

伝統の粘り強いレシーブから、キャプテンでエースの佐藤鈴・サウスポーの櫻井好香など、どこからでも仕掛けられる攻撃が持ち味。
全国で最も早く出場権を手にした米沢中央は、この2カ月間、全国大会に向け特に「ブロックの強化」を図ってきた。

（石田和也監督）
「全国の舞台に行くと攻撃力のあるチームが多いので、何とかブロックで止めたり、ワンタッチを取って切り返したりと、ブロックの強化をしてきた」

2024年度は、夏のインターハイと10月の国スポにも出場し、ともに「ベスト16」。
立派な成績だが、目指しているのは学校初の全国ベスト8以上。
目標達成に向け「ミスのない、プレーの精度の向上」も大きなテーマとなっている。

（アウトサイドヒッター・櫻井好香選手）
「ただ（レシーブを）上げるだけ、ただ（スパイクを）打つだけでなく、どのコースに打てば決まるのか、セッターが上げやすいところにいかに持っていけるかを意識して練習してきた」

2024年度の全国大会で敗れた相手は、大分の東九州龍谷や岡山の就実と、全国制覇の経験がある強豪。
目標達成には必ず越えなけらばならない「大きな壁」があるが、米沢中央には「どこが相手でも勝てる」と思いを強くする「伝統の試合」があった。

（ミドルブロッカー・小島瑠夏選手）
「粘りと攻める気持ちがあって、自分もこういうバレーをしたいと強く思った」

（アウトサイドヒッター・佐藤鈴選手）
「先輩たちが必死に戦っている姿を見て、自分もあのようにプレーしたいと思った」

11年前、2013年の春高全国大会。米沢中央は初戦の2回戦でこの大会を制した東京の下北沢成徳と対戦した。
第1セットは、平均身長で5センチの差がある相手の高さに圧倒され大差で落としたが、第2セットに入ると、米沢中央が持ち味の「粘りのレシーブ力」を発揮。
攻撃でも磨いてきたブロックアウトを徹底。

（実況）
「これは大変な展開になってきました。米沢中央が下北沢成徳から1セットを奪えるかどうか。相手を追い詰めた米沢中央。下北沢成徳のスパイク、アウトー！」

第2セットは米沢中央が差をつけて奪い返すと、最終第3セットは一進一退の攻防・互角の戦いとなりデュースへ。
最後は振り切られたが、この大会で日本一になった高校を最も追い詰めたのが米沢中央だった。

（ミドルブロッカー・小島瑠夏選手）
「日本一を目指す気持ちが強くてあのゲームになったと思う。自分たちも粘りで負けないで、攻める気持ちを持ってプレーしていきたい」

（石田和也監督）
「今年のチームもレシーブの粘り強さではあの時と同じような戦いができると思うし、自分たちがやってきたバレーを徹底してできれば、強豪にも勝つことができると思っている」

先輩たちの試合から学んだ大事なことは、「自分たちがやってきたことを信じて貫くこと」。
受け継がれてきた「気持ち・ねばり・ムード」のモットーを胸に、オレンジコートでの戦いに向かっていく。

（アウトサイドヒッター・櫻井好香選手）
「今まで支えてくれた方々にしっかり感謝の気持ちをプレーで表現し恩返しできるように、自分の最善を尽くして頑張りたい」

（アウトサイドヒッター・佐藤鈴選手）
「自分がしっかりチームを引っ張ってキャプテンとしてまとめて、最後の大会となるので日本一を目指してみんなで頑張りたい」

米沢中央は、1回戦で宮崎代表の日南学園と対戦する。
さくらんぼテレビでは、男女1回戦の模様を1月5日午後4時から放送する。