年明けに行われる県知事選挙に、現職の吉村知事が5期目を目指し出馬することを正式に表明した。今後は対立候補が現れるかが注目される。
吉村知事は、これまで知事選への対応について「熟慮中」として明言を避けてきた。
6日に開かれた県議会で代表質問に立ったのは、前回対立候補を擁立した自民党会派の代表・森谷仙一郎議員。出馬の意思を問うた。
(自民党会派・森谷仙一郎代表)
「(7月の)豪雨災害で被害にあった方々を思い出してもらいたい。その方々の思いをくみ取って、ご自身の今後の進むべき道を決めてほしい」
これに対し吉村知事は「被災者の生活再建など復旧事業はこれから本格化する」とし次のように述べた。
(吉村知事)
「被災者に寄り添い、1日も早い復旧・復興を何としても成し遂げたいという思いをさらに強くした。このため、私は来るべき来年の知事選挙で県民のみなさまの審判を仰ぐ決意を固めた」
また4期目の退職金はこれまでと同様に受け取らないと表明。
吉村知事は本会議終了後、あいさつのため各会派を回った。
就任以来、吉村知事を支えてきた会派・県政クラブからは力強い後押しの声が上がった。
(県政クラブ・木村忠三代表)
「誇りを持って県民のために全身全霊で頑張ってほしい。我々も全力で支援していく」
一方、10月の衆院選で吉村知事から公認候補に対する激励を受けた自民党。6日も良好な関係性が見てとれた。
(吉村知事)
「山積する課題についてもしっかりと取り組んでいきたい。先生方からはどうぞさらなるご指導・ご支援を賜るようお願いする」
知事選の告示まで1カ月あまり。
ようやく出馬を表明した吉村知事は、党派の垣根を越え県政課題に向き合う必要があると強調した。
(吉村知事)
「与党・野党を越えて総力を結集して難局を乗り切っていかなくてはならない。知事選への協力をお願いすることになる。しっかりと県民の幸せ・県政発展のために、全力で全身全霊で働かせてほしい」
先に土俵に立った吉村知事に対し、今後注目されるのは自民党の動向。
両者の距離が着実に狭まる中、主戦論は鳴りを潜め、独自候補擁立が見送られる見通しが高まっている。
(自民党会派・森谷仙一郎代表)
「私の提案を真摯に受け止めていると思う。自民党の国会議員とともに国に要請・要望をせざるを得ない環境がある。一緒にやっていく考えが見えてきているので、評価をしていくことが自民党としては必要」
知事選は2025年1月9日告示、26日投開票の日程で行われる。