県が検討している山形・庄内2つの空港の滑走路延長について、吉村知事が会見で「有事のためにも滑走路延長は重要」との認識を示した。
県は、山形空港・庄内空港の滑走路を現在の2000メートルから2500メートルに延長することを検討している。
延長した場合、山形空港で210億円、庄内空港で400億円かかると事業費の試算を示している。
吉村知事は28日の会見で、東日本大震災で仙台空港が使えなくなった際、「代わりの空港として山形空港が被災地への支援物資の輸送などで活躍した」とした上で、次のように語った。
(吉村知事)
「また大災害が起きると今のままでは、私は(2つの空港は)狭いと思っている。すぐ大災害がまた起きるというわけではないが、将来のためにも・有事のためにも、もっと広くしておくのは大事」
山形は、東北で唯一2500メートル以上の滑走路がない。
延長が実現すれば、国際線の大型機も離着陸が可能となり、海外の旅行客の増加が期待される一方、延長には多額の費用がかかる。
県が11月に開いた空港の将来像について地域の声を聞く会議でも、滑走路延長の「費用対効果」に一部の出席者から疑問の声が上がった。
(吉村知事)
「地域のみなさんがどう考えているかも大事なので、みなさんの考えを聞きながら丁寧に検討していければ」
県は来年度、検討委員会を立ち上げ、空港の将来ビジョンを策定する方針。