祈とう料の名目で高齢者などから金をだまし取った疑いで逮捕された酒田市の僧侶について、検察は特定商取引法違反の罪で略式起訴した。一方、詐欺の疑いについては処分保留で釈放した。
略式起訴されたのは、酒田市の宗教法人・大日院の67歳の僧侶。
起訴状などによると、僧侶は2022年6月以降、高齢の男性など3人と祈とうを行う契約をした際、法令で定められた契約解除に関する書面を交付しなかった特定商取引法違反の罪に問われていた。
盛岡区検察庁は26日、この僧侶と大日院を略式起訴し、盛岡簡易裁判所がそれぞれに罰金30万円の略式命令を出した。
一方で、この僧侶は「有名な寺院に祈とうさせる」とうそを言い、県内の男女などから計800数十万円をだまし取った詐欺の疑いでも逮捕されていたが、検察は詐欺については処分保留で釈放し、在宅での捜査に切り替えている。
一連の事件のうち、特定商取引法違反の事件をめぐっては、大日院の別の僧侶2人も逮捕されていたが、すでに処分保留で釈放されている。