2024年に開学した東北農林専門職大学の1期生の実務実習が28日から始まった。3年間、農家に弟子入りして実践的な技術や知識・経営哲学を学ぶ。トマトの生産現場での学びの様子を取材した。
「おはようございます。きょうからの実習よろしくお願いします」
28日にスタートした「臨地実務実習」。
最上町のトマト農家に、青森出身の坂本優稀さんが弟子入りした。
(農業経営学科2年・坂本優稀さん)
「実家がニンニク農家で、夏は作業が少なくなるので、その時期にできる野菜を学びたいと思う」
臨地実務実習は大学の最も特徴的なカリキュラムの一つで、学生たちは2年次から卒業する4年次までの3年間、同じ実習先で経験を積む。
県の内外から、350を超える法人が学生の受け入れを希望。
1期生43人それぞれが目指す経営体とのマッチングを図り、実習先が決まる。
(とまとやよずべぇ・小野貴之さん)
「顔を覚えてもらうのが一番必要。商品のファンになってもらうのもそうだけど、自分自身のファンになってもらうことが大事」
坂本さんを指導することになった小野さんは、味が濃いトマトやサトイモなどを生産している。
(とまとやよずべぇ・小野貴之さん)
「若いというのは強み。失敗してもリカバリーできる時間と体力があるのは僕らにはない武器。いろんなことに挑戦するということを忘れないこと。それをずっと心に持っていてほしい」
(坂本さん)
「頑張ります!」
(小野さん)
「頑張りましょう」
坂本さんは卒業後、青森に帰って江戸時代から続く農家を継ぎ、経営の多角化を目指す。
(農業経営学科2年・坂本優稀さん)
「トマトもそうだが、ニンニクも海外で需要がある。質の高い農産物を海外に輸出していきたい。そしていずれは年商1億円を目指して頑張りたい」
学生一人ひとりが農林業のプロフェッショナルを目指し、臨地実務実習は1年間で30日、4年次までの3年間で計90日間行われる。