2024年5月に山林火災があった南陽市で、再び火災が起きないよう祈願する神事が行われた。2025年度からは再生に向けた取り組みが本格化している。
2024年5月4日、南陽市の秋葉山で山林火災が発生し、県内で過去最大となるおよそ122ヘクタールを焼いて、発生から9日目に鎮火した。
火災からまもなく1年となる24日、市や消防の関係者など約20人が出席して、中腹にあって焼失した山小屋の跡地で火伏せを祈願する神事が行われた。
出席者が玉串を捧げた後、「火の用心」や「山火事用心」と書かれたのぼり旗が付近に設置された。
(南陽市・白岩孝夫市長)
「山火事は、人の不始末によるものがほとんどだと言われている。火伏祈願が"みんなで火事を防ぐんだ"という意識の高揚につながって、山火事を防ぐことができればありがたい」
南陽市は2024年6月に「秋葉山再生連絡会議」を立ち上げ、必要な対策や今後の再生計画を検討してきた。
特に懸念されていたのが、大雨が降った場合の木々が焼失した場所での土砂崩れだが、県の担当者が定期的に現地を確認したところ「危険性は低い」と判断されたという。
2025年度からは、焼けて枯れてしまった木を切って運び出す作業が始まり、山の再生に向けた取り組みが本格化している。
(南陽市・白岩孝夫市長)
「焼けただれた山を毎日見る市民は『早く戻ってほしい』との気持ちで見ている。できるだけ早く緑の山にしていきたい。全力で取り組んでいく」
市は、焼けた木が再生可能かどうかを見極めながら作業を続け、2025年秋には山小屋の跡地周辺に1000本の植樹を行う計画。