サクラの名所で悪質な被害があった。山辺町の公園で車で走り回ったとみられる跡が見つかり、町は警察に被害を届け出た。

サクラが咲く園内。広場の大部分がひどく荒らされ、8の字のような跡が残されている。
被害が確認されたのは山辺町にある大寺ふれあい公園。
23日、公園の整備のために訪れた業者が被害に気づき、町に知らせたことで発覚した。

（リポート）
「園内の広場は草地になっていますが、車が走ったとみられる場所を見てみるとタイヤの跡で凹んでいて土がむき出しになっています」

残された跡は縦30メートル・横40メートル。
何者かが車で広場に侵入し、走り回って荒らしたとみられる。

（リポート）
「この公園は車が侵入できなくなっていて、車止めが設置されています。しかし侵入した車はタイヤ止めの脇を通って行ったとみられています。地面にはタイヤ痕とみられる白い跡が残っています」

さらに約15メートル先には、タイヤの跡がついた泥も残っていた。
町民の憩いの場を荒らす行為に、近くに住む人からは憤りの声が聞かれた。

（近所の人）
「こんなの良くない。せっかくきれいに整地・管理しているのに、こんなことされたのでは、見たくない」

（近所の人）
「ひどいと思った。野球やサッカー・グラウンドゴルフをやっているからこれじゃ困る。何でこんなことするのか」

町が警察から聞いた話によると、「4月20日午後8時ごろ、広場の真ん中に車が止まっているのを見つけた人が通報してきたが、警察が駆けつけた時にはすでに車はいなくなっていた」という。
また、「車の音がうるさかった」と話す近所の人もいたそう。当時、公園ではサクラのライトアップが行われていた。

（山辺町産業課・高橋直之係長）
「大変ショックを受けているし、非常に残念な気持ちでいっぱい。サクラの一番見ごろな時期にこういったことが行われて大変残念。まずはすぐ申し出てほしい」

町は23日夕方、警察に被害届を提出した。警察は器物損壊の疑いも視野に入れ、調べを進めている。

この場所は今はサクラの名所として知られているが、以前は小学校があった場所。
話を聞いた人はその小学校に通っていた思い出があり、その思い出の場所を傷つけられたショックがあると言っていた。
現場でタイヤの跡を見ると、その跡はかなり大きく幅が広かった。大型車が侵入したのではないかと、町の人も話していた。
町は、町民が一刻も早く公園を使えるようにしたいと考えているが、被害の全容を確認している段階のため、今後どのように対応するかはまだ決まっていないとしている。

※高橋直之係長の「高」はハシゴダカ