飯豊町の白川ダムが、民間業者が営業使用できる「水辺空間のオープン化」の指定を受けた。これによりダムに民間の店舗などを設けることも可能となり、活性化が期待される。
飯豊町の白川ダムには、大量の雪解け水がダムに流れ込むことで出現する「水没林」が目当ての観光客など、年間約20万人が訪れる。
「ダム湖の周辺」や「河川敷」は通常、町や国しか使用することができないが、町は、白川ダム周辺の観光コンテンツをさらに充実させたいと考え、3月に民間業者による商業使用に道を開く「水辺空間のオープン化」を国に要望した。
4月に入りオープン化が決定し、23日の伝達式で、東北地方整備局・林雄一郎河川部長から飯豊町・嵐町長に指定書が手渡された。
白川ダムでは、これまでも町の観光振興策の実証事業の位置づけで、民間によるカヌーの体験ツアーなどが行われてきた。
今回のオープン化によって、町と契約した民間業者がアクティビティを常設で行えるようになるほか、飲食店や物販店も出せるようになる。
(飯豊町・嵐正人町長)
「水没林の時期だけでも来訪者4万人という状況だが、季節・短期的なものだけではなく通年での観光事業。それが経済波及・産業振興につながれば」
オープン化の指定は東北で4例目で、県内では長井市の長井ダムに続いて2例目となる。