白鷹町で水道水に基準を超える濁りが発生した問題。町は23日午前、「安全性が確認できた」として飲料水としての利用を再開。2日ぶりの水道の復活に住民からは安どの声が聞かれた。
21日から水道水が飲めない状態が続いていたのは、白鷹町内・全世帯のじつに8割に当たる約4000件。
21日、町内の浄水場で水道水の濁りを表す数値が基準値を超えたため、町が水道水の供給を一時的にストップ。
断水自体はすぐに解消されたが、濁りが残っていて飲み水としては使えず、給水所を設置する対応が続いていた。
新潟の調査機関が行った水質検査の結果、町は23日午前10時に「安全性が確認できた」として、水道水が飲めるようになったと発表した。
しかし...。
(リポート)
「先ほど午前10時ごろ、町は水道水が飲めるようになったと発表しました。しかしまだそれを知らない住民の方々が給水所に水を受け取りにきています」
水道水が、2日ぶりに飲めるようになったことについて町の人は...。
(住民・松下さん)
「解除できたということで今、安心しました。お昼から水道水で炊飯して準備します」
近くに住む松下太司さん(79)。
使えるようになった水道水でご飯を作るということで、自宅に同行させてもらった。
この2日間、松下さんはスーパーで購入した水や給水所で受け取った水でしのいでいたという。
2日ぶりに、自宅の水道水で炊くお昼ご飯。
(松下さん)
「こんなこと二度とあっては困ること、今まで初めて。きれいな水が出たとなれば大変うれしい。今日からおいしいごはんができそうです。ありがとうございました」
白鷹町内のソバ店は、飲料水として使えなかったため、22日は臨時休業を余儀なくされた。
この時期の町の名物は、寒ざらしそば。
(熊屋・熊坂広店主)
「いつ再開できるのかなと期待しながら、早く水を使えるようになってほしいなと思っていた。寒ざらしおいしい季節なので、『今どうしても食べてもらいたいな』と思っているのでよかったです」
町は、濁りの原因を「浄水処理の過程で機械で自動的に注入されるはずの薬剤が、何らかの理由で注入されなかったため」としていて、理由を調査中。
なお、蛇口から水道管に残った濁り水が出る場合、飲んでしまっても問題はないとした上で、少し水を出したままにして濁りが消えてから飲んでほしいとしている。