JA庄内みどりが不適切な積算を行ったとして、コメの生産者が未払い分の販売代金などを求めていた集団訴訟について、JA側が1700万円を支払うことで和解が成立した。原告団が会見を開いた。
(原告団・佐藤清団長)
「今回の和解内容で、農協は約定にない清算を是正して生産者に多額の支払いをすることになりました。10年にも渡る努力が報われたものであり、感無量です」
この裁判は、遊佐町などのコメ生産者が、委託販売で不適切な積算が行われた結果、販売代金の一部を不当に差し引かれたなどとして、JA庄内みどりを相手取り、2016年に未払い分の支払いを求め提訴したもの。
裁判は約9年に渡って行われ、3月に裁判所があらためて「和解案」を提示。
これに双方が応じる考えを示し、JA庄内みどりが1700万円を支払うことで23日に和解が成立したという。
原告団によると、請求が認められたと見られるのは約4000万円。
その金額から、時効になった分やJAに返還が必要な金額などを差し引き、遅延損害金を加えた合計額が裁判所から和解額として示された1700万円ほどになるという。
(原告団・佐藤清団長)
「勝ち負けで言えば、我々の要望が通ったと思いたいです」
一方、JA側は和解について「主張の大部分を認めていただいた」との認識を示した上で、「米の清算に関する説明に一部不足があったのは事実」とのコメントを発表している。
原告団は約4000戸あるほかの生産者への誤った清算についても、誠意ある対応をすべきと話している。