サクランボは今、実をつけるために重要な開花の時期を迎えている。県は16日、サクランボの「結実キャラバン」の出発式を行い、人工授粉など対策を徹底するよう呼びかけた。
キャラバンの出発式には、県やJAの担当者などが出席した。
冒頭、県の担当者からサクランボの開花期について、紅秀峰が4月16日~19日ごろ、佐藤錦が19日~23日ごろと、いずれも「平年並み」となる見通しが報告された。
式のあと、しっかりと実をつけるために必要となる人工授粉の手順が実演された。
2025年は気温の変動が大きく、今後一気に開花が進む可能性があるため、「適期を逃さないよう人工授粉を最優先に行ってほしい」と呼びかけられた。
(県の担当者)
「人工授粉(適期)は咲き始めてから1週間くらいしかない。この1週間にどれだけ受粉するかが非常に重要」
また2024年、早い時期に葉が落ちた園地や樹を中心に凍害が発生し、雌しべの枯死が確認されたという。
そのため人工授粉を例年以上に積極的に行い、結実につなげてほしいとしている。
(県農林水産部・佐藤隆士技術戦略監)
「温暖化で開花期の天気が読めない。今後気温が高くなる予報があるので、天気の合間を見ながら人工授粉をしてほしい」
また、サクランボは発芽期から開花期には水分を多く必要とするが、4月上旬の降水量は平年より少ないことから、県は定期的な水まきを行うよう呼びかけている。