鶴岡市で潜水作業を行っていた県水産研究所の職員が死亡した事故について、県が会見を開き、「内規違反」の"1人での潜水"が常態化していた実態を明らかにした。
この事故は4月2日、鶴岡市の沿岸で貝類の調査のため潜水作業をしていた県水産研究所の職員・五十嵐大将さん(31)が、海底に沈んだ状態で見つかり死亡したもの。
酒田海上保安部は7日、五十嵐さんの死因を「溺れたことによる窒息死」と発表した。
(県の会見)
「五十嵐大将さんのご冥福を心よりお祈りするとともに、ご両親はじめご遺族のみなさまに深くお悔やみ申し上げます」
研究所の内規では、「潜水作業は原則2人1組で行う」としているが、事故当時は潜水できる職員がほかにおらず、陸上に監視員をつけた上で五十嵐さんが単独で潜水作業をしていた。
県は7日の会見で2024年度に行われた潜水作業17回のうち、潜水が行える人員の不足により1人での潜水が行われたのは7回に上り、全体の半数近くで「内規違反状態」だったと明らかにした。
県は「業務管理の不備が事故の大きな原因」だとして、今後、具体的な再発防止策を検討するとしている。