冬のインバウンド誘致を積極的に進める飯豊町で、この冬の取り組みを総括する会議が開かれた。団体客の獲得は十分成果を上げているとして、今後は個人客増加への取り組みを進める。
飯豊町観光協会では、16年前から主に台湾をターゲットに冬のインバウンドの誘客を進めている。
目玉は町内にあるどんでん平スノーパークでの雪遊び。ほとんど雪が降らない台湾の人にとっては大人気のスポットとなっている。
今シーズンのツアー客の受け入れが終了し、28日はその報告会が行われた。
(飯豊町観光協会・二瓶裕基事務局長)
「今シーズン9303名。前年比147%、約1.5倍。過去最高になります」
2025年1月からの3カ月間に訪れた外国人ツアー客は、町の人口の約1.5倍となる9303人。町への経済波及効果は1億4700万円と推測されている。
その影響を受けた施設の一つが「道の駅いいで」で、施設内のレストランを利用した後に、果物・お菓子などを買う団体ツアー客が大幅に増えた。
(道の駅いいで めざみの里観光物産館・安部智也企画営業部長)
「台湾にはない『グミ』。食感が好きということで需要がすごく多かった。イチゴも台湾にはないということで、お昼に合わせて買っていただいた」
大きな経済効果が見え始めた中、観光協会が中・長期的な戦略として掲げたのは、個人客の獲得。
(飯豊町観光協会・二瓶裕基事務局長)
「飯豊町の中に経済効果を波及させるなり、インバウンドを実感してもらうことが必要。団体旅行の人数を確保しつつ、小団体という入込も確保していく必要がある」
円安による旅行費用の割安感などを後押しに、今後も訪日ツアーの人気は続くと考えられている。飯豊町は早くも「次」のステージに向けた戦略を練っている。
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