住友生命保険の元女性職員が顧客に消費者金融のカードを作らせ、現金を不正に引き出していた問題。被害者は28人、被害額は約2800万円に上ることがわかった。
現金を不正に引き出していたのは、2025年1月まで住友生命保険山形支社の新庄支部に在籍していた50代の元女性営業職員。
元職員は顧客に対し「消費者金融のカードを作るノルマがあり5万円の手数料を払うから協力してほしい」などと持ちかけ、現金を不正に引き出していた。
会社のその後の調べで、被害者は最上地域を中心に28人に上り、引き出された額はあわせて約2800万円に上ることがわかった。
元職員は入社前からカードの不正利用を続けていたとみられ、28人のうち約半数は住友生命保険の契約者ではないという。
住友生命保険は「元職員は月々の利息を支払い続けていたため、被害に気付いていない人もいる。今後、被害者に事情を説明し、カード会社に連絡するよう呼びかける」としている。
元職員をめぐっては「高金利の預金枠がある」と偽って顧客から数千万円を騙し取る被害も確認されていて、この不正についても全容解明に向けた調査が続けられている。