雪がちらつく中、山形市の東北芸術工科大学で卒業式が行われた。ユニークな姿で出席する卒業生もいて、次のステージへ気持ちを新たにしていた。

19日、東北芸術工科大学で、学部生と大学院生を合わせた521人が卒業の日を迎えた。

（リポート）
「間もなく卒業式が始まります。ことしも個性豊かな卒業生が学び舎を巣立ちます」

式では、中山ダイスケ学長から各学科の代表者に学位記が授与された。
厳かに式が進む中、映像学科の代表は"伝統"だという奇抜な衣装で登場。さすがクリーエーターが集まる大学だ。

中山学長は「人生のキャンバスは、自分の知恵で用意しなければならない。自分の生き方をデザインしクリエイトできる人であってほしい」とはなむけの言葉を贈った。

卒業生たちは新たな生活に胸を膨らませ、学び舎を巣立つ。
芸術を学んできた卒業生の中には、こんな人も...。

（宮城出身）
「これはおばあちゃんが作ってくれた着物で手作り。襟はお母さんが作ってくれた」

（宮城出身）
「両親から『誰よりも目立って』と言われて、お父さんとドレスを選んだ」

（千葉出身）
「コスプレしている人もいると聞いていて、自分はアクション映画を撮るから、その主人公をやると一心に映画製作を頑張ってきたので、きょうみなさんに卒業制作の衣装をお披露目できてうれしい」

そして、地元山形を離れ、県外で活躍する学生もいる。

（山形市出身）
「東京で化粧品販売。デザイナーとは関係ないが、4年間で学んだ色彩感覚・審美眼を生かせたらいい」

（庄内町出身）
「建築で恩返しできるような社会人になりたい。1回別の場所で吸収して、それを地元に恩返ししたいので。（Q.戻ってくる？）戻ってきます！」

卒業生521人のうち9割以上が就職し、そのうち約1割が県内で働く。
就職先は、情報通信業やメディア制作業など多岐にわたるという。

卒業生の様子を見ていると、これから自分の道を歩んでいくんだという力強い意志を感じた。