公立高校の入学試験をめぐり、米沢市教育委員会は中学校教員の認識不足により、生徒1人が志望校に出願できなかったことを明らかにした。生徒は救済措置が認められ、追試験を受けている。
(米沢市教育委員会・佐藤哲教育長)
「生徒の将来にとって大きな意味を持つ進路指導を誤るということはあってはならないことであり、大変残念で申し訳なく思っている。このたびは大変申し訳ありませんでした」
米沢市教育委員会によると、出願できなかったのは市内の中学校に通う3年生で、進路選択にあたって高等専門学校などの国立の学校と県立高校の併願を希望していた。
しかし、進路指導を担当する教員が「併願できない」との誤った認識で指導したことにより、この生徒は志望していた県立高校に出願しなかった。
その後、保護者からの指摘で併願できることが判明し、米沢市教育委員会は県教育委員会に事態を報告した上で、救済措置として追試験を受験できるよう要請した。
これに対し県教育委員会は、「学校側の瑕疵(かし)であり生徒には非がない」として、3月12日の追試験の受験を認めた。
原因について米沢市教育委員会は、担当教員の認識不足に加え、組織上の確認も不十分だったとし、3月13日の臨時校長会で再発防止の徹底を指導したという。