住友生命保険の新庄支部に勤務していた50代の元女性職員が、顧客にうその投資話を
もちかけ、現金をだまし取っていたことがわかった。被害額は数千万円に上るとみられるが、会社は全容をつかめておらず調査を進めている。
複数の関係者によると、顧客から現金をだまし取っていたのは、住友生命保険山形支社の新庄支部に在籍していた50代の元女性営業職員。
元職員は新庄支部で15年近く保険営業に携わってきたが、約10年前から「高金利の預金枠がある」などと顧客にうそを言い、現金をだまし取っていた。
被害額は計数千万円に上るとみられている。
2024年夏ごろ、不審に思った顧客の申し出で不正が明らかになり、元職員は事実を認め、2025年1月末日付けで退職している。
被害に遭った新庄市の男性は、元職員から「いまなら『特別枠』で預金ができる。数年後には必ず増やして返す」などと持ちかけられ、数百万円をだまし取られていた。
男性は、「明らかな詐欺事件であり、会社が警察沙汰にしなければ自分が告訴する」と話している。
元職員の顧客は数百人規模で、会社は3月にお詫びの文書を送付し、被害の全容の把握と被害金の弁済を進めている。
住友生命保険山形支社は、「被害に遭われた方には深くお詫び申し上げたい。被害者の数や被害額の把握に全力を挙げ、適切に対応していきたい」とコメントしている。