酒田市の民俗芸能で、県の無形民俗文化財に指定されている黒森歌舞伎の歴史や支える人を紹介する企画展が市内で開かれている。
企画展は、酒田市黒森で約300年続く黒森歌舞伎に伝わる独自の演目や支える人々を広く知ってもらおうと、酒田市文化資料館・光丘文庫で開かれている。
会場には歌舞伎の実施組織「妻堂連中」に、古くは江戸時代から伝わる24点の貴重な資料や、写真家が1年を通して収めた年中行事の写真などが展示されている。
「妻堂帳」は、江戸後期の嘉永3年から伝わるもので、歌舞伎の上演狂言や当時の座長名などが記され、普段は見ることが出来ないもの。
また、江戸末期に作られた現存する最古の衣装や、明治期に寄贈された長さ12mの幕なども展示され、黒森の人々が繋いできた歌舞伎の歴史を肌で感じることが出来る。
(酒田市文化政策課・川島崇史文化財主幹)
「黒森歌舞伎は正月公演がよく知られているが、公演に向けては1年を通して色々な行事がある。また公演に向けていろいろな裏方の人々が舞台を作っている。それらを紹介しているのでご覧いただければ」
企画展は来月13日まで開かれている。