県内では週末(1日・2日)にかけ4月中旬並みまで気温が上がりそう。各地で雪解けが進む見込みで、積雪が多い地域では屋根からの落雪や、重い雪による家屋の倒壊に十分注意してほしい。
2月に相次いだ寒波の影響で、県内は積雪が多い状態が続いていて、各地で平年の1.5倍~2倍の積雪量となっている。
<26日の積雪の深さ>
大蔵村肘折 2メートル99センチ
西川町大井沢 2メートル91センチ
小国 2メートル20センチ
「ミシミシ...」
「あっ!」
「ゴゴゴゴー(家屋倒壊)」
25日正午すぎに小国町で撮影された映像。2階建ての車庫が、屋根の雪の重みで倒壊する瞬間だ。
屋根には、雪が1メートル以上積もり、重さで建物がゆがんでいる。
倒壊したのは、交通量も多い国道113号沿いの車庫。この倒壊で、けがをした人はいなかった。
(撮影した大河原正敏さん)
「異常な音。柱が折れる音・トタンのきしむ音が非常に激しくなってきたので、これはヤバいなと。交通整理をした」
豪雪地帯として知られる小国町だが、26日時点で平年の1.7倍の積雪。
寒波が立て続けに来たことも、屋根の積雪が増えた要因とみられている。
(撮影した大河原正敏さん)
「今冬は頻繁に降り続いているので、屋根から落ちる時間がないまま、屋根にそのまま次の雪が乗っかっていた。天気が回復してきたので、雪の重みも増してきて耐えられなくなったと思う」
米沢市でも2月16日、雪の重みで住宅の一部が倒壊した。2階の一室と1階の車庫が潰れたが、けが人はいなかった。
当時は、屋根の積雪が1メートル以上あったとみられている。
そして県内では、28日(金)~3月2日(日)にかけて、予想最高気温が連日13℃前後と、4月中旬並みまで上がる見通し。
懸念されるのが、雪どけが進み雪害の危険性が増すこと。
防災科学技術研究所によると、雪は「降ったばかりの新雪」が最も軽く、次いで「降り積もって固くしまった雪」「表面が溶けて氷の粒のようになったざらざら雪」の順に重くなる。
最も重い「ざらざらの雪」が、屋根に1メートル以上積もった場合、屋根には1平方メートル当たりじつに1トンの重さがかかるとされている。
1トンは、屋根1平方メートルに軽自動車1台が乗っているのと同じ重さで、倒壊を防ぐには雪下ろしが欠かせない。
県は、屋根の積雪が約70センチ、住宅のドアの開け閉めが難しくなってきたタイミングで、早めに雪下ろしをするよう呼びかけている。
高齢者世帯など、自分では雪下ろしが難しいという場合は、市町村が除雪支援員を派遣してくれる場合もある。
まずは、お住いの市町村の役場に問い合わせてみてほしい。