酒田市の黒森地区に伝わる伝統の黒森歌舞伎の正月公演が、15日行われた。
(歌舞伎の様子)
「御名前騙りの忠信利平」
黒森歌舞伎は、酒田市の黒森地区に江戸中期から約280年伝わる農民芸能で、1976年には県の無形民俗文化財にも指定されている。
午後から上演されたメインの演目は、2008年以来17年ぶりとなる「近江源氏先陣館」。
鎌倉時代、近江国の佐々木盛綱・高綱が、兄弟でありながら敵味方に分かれて戦った末の心の葛藤を描いた演目。
この日は雪や雨は降らず比較的暖かい一日で、多くの観覧客が県内外から訪れ、伝統の歌舞伎を楽しんでいた。
(天童市から)
「雪が無いので物足りないような感じ。こういう文化が残っているのはいい。だんだん無くなる時代に」
正月公演は17日も行われ、例年、この時期に披露されることから「雪中芝居」ともいわれ親しまれている。