2023年の夏の甲子園で優勝した慶応義塾高校野球部・森林貴彦監督を招いた講演会が山形市で開かれ、チームの伝統「エンジョイベースボール」について語った。
11日に開催されたこの講演会は、県内のスポーツの競技力向上を図ろうと、NTT東日本山形支店が主催した。
高校野球をはじめ、スポーツチームの指導者など約80人が出席した。
(慶應義塾高校野球部・森林貴彦監督)
「何を第一にすべきか、選手が自分で考えて追求すべき。大好きな野球だから。どうやったら速い球が投げられるか、どうやったらたくさん打てるか。高校生なりに自問自答して、自分で考えて選んでということを野球部の活動を通じてやってほしい」
慶應高校野球部の森林貴彦監督は2015年に監督に就任。
「丸刈りの強制」や「長時間の練習」を廃止するなど、伝統にとらわれない「エンジョイ・ベースボール」の考え方で選手を導き、2023年の夏の甲子園で107年ぶりの全国優勝を果たした。
森林監督は自身の経験から、指導者が「勝利」という結果を重視するのではなく、「個人やチームの成長」を重視した方が最終的にチームの勝利につながると指摘。
「野球の指導者が意識を変えていかないと選手が集まらない」と、野球の未来への提言も話していた。