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【山形】ガソリン補助金また縮小で重油高騰...クリーニング店も打撃 コスト削減と資源の再利用で工夫 1/16

政府のガソリンの補助金が16日に一段と縮小され、今後さらに「5円程度」値上がりする見通しだが、値上がりするのはガソリンだけでなく灯油や重油もだ。この値上げが、街のクリーニング店にとって大きな打撃となっている。

政府によるガソリンや重油への補助金は、12月に約5円縮小され、1月16日にさらに約5円縮小された。

補助金縮小の影響は、県内の企業にも...。
長井市のマルセンクリーニングは90年以上続く企業だが、ここ数年の重油・ガソリンの価格高騰に頭を悩ませている。

(マルセンクリーニング・後藤賢一社長)
「工場の中にある『熱源』、スチームアイロン・包装資材やハンガー・配送...すべてガソリン・原油に係ることなので非常に厳しい状況」

クリーニング工場は、とにかく重油を使う。
アイロンや乾燥機・プレス機など、工場で使う機械のほとんどの燃料は「重油」。
この工場で消費される重油は、じつに年間5万リットル。
5年前には、1年間の重油代が約420万円だったが、現在は530万円と、年間で100万円以上負担が増えている。

さらに、ドライクリーニングに欠かせない「石油系の溶剤」の価格も、原油高の影響で、1リットルあたり333円と5年前の1.4倍に値上がり。
仕上げた衣類を包むビニールやハンガーも石油製品で、軒並み値上がりしている。

ビニールは「1着分」、ハンガーは「1本」が5年前と比べてそれぞれ1円値上がりしていて、大量に受け付けるほどコストが増えるという厳しい状態。
配達に使う車のガソリン代も値上がり。

補助金の縮小でこれらの石油製品が全て値上がりした場合、企業努力では吸収しきれず、今後、値上げも検討せざるを得ないという。

(マルセンクリーニング・後藤賢一社長)
「現場としては耐えられない状況になってきている。商品の値段に反映させるしかないというのが現状。私ども含め、ほかのクリーニング店も同じ状況だと思う。今後、対応に迫られると思う」

この店では、石油製品の急激な値上がりを受け、利用客からハンガーを1本あたり20円で買い取って再利用する新たな取り組みを始めた。
コスト削減と、限られた資源の再利用が主な目的だ。

(マルセンクリーニング・後藤賢一社長)
「ハンガーなどもメンテナンスして使う。そうやって、サーキュラーエコノミー(循環経済)やSDGsに沿った世の中の流れに、みなさんも含め小さなところから意識をすれば、好循環な社会を達成しうるのではないか」

かつてない苦境にも、県内の企業はそれぞれの工夫で立ち向かおうとしている。





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