師走に入り、米沢市では伝統工芸・笹野一刀彫の職人による2025年の干支「ヘビ」の置物づくりが最盛期を迎えている。
「サルキリ」と呼ばれる独特の刃物を使って作品を仕上げていく笹野一刀彫は、米沢市に江戸時代から伝わる伝統工芸。
干支の置物づくりは、米沢市笹野本町で代々続く一刀彫工房「鷹山」の6代目・戸田寒風さんが50年以上前に1人で始めたもので、約10年前からは寒風さんの息子で7代目の賢太郎さんと2人で手掛けている。
2025年の干支は「ヘビ」。「長さ」があるヘビの表現は、ほかの干支と比べて難しいという。
力強く正面を見る置物と、笹野一刀彫の伝統である飾り花「笹野花」の技法を用いてとぐろを巻いたように見せる置物の2種類を、一つひとつ丁寧に仕上げている。
(一刀彫工房「鷹山」7代目・戸田賢太郎さん)
「うまく表現してあげないとヘビに見えてこない部分があり、その辺は少し難しい。ご家庭や飾ってもらったところの周りに、いろんな良いことが起こればいいと思って彫っている」
干支の置物づくりは2025年1月いっぱい続き、約600個が作られる。