災害発生時、水道管の被害状況などを素早く把握するため、県と配管の内部を調査する企業が協定を結んだ。
21日に県が協定を結んだのは、水道・電気などの設備工事を行う市内の企業が設立した配管調査普及協会。
(吉村知事)
「協定締結により、県・市町村の公共施設が被災した際に、活動拠点の迅速な機能の回復につながるものと考え大変心強い」
今回の協定は、大規模災害が発生した際に、公共施設の水道管などの配管内の被害状況を企業が所有するパイプ探査ロボット「配管くん」を使って調べるというもの。
配管くんは、連結したパーツに複数のタイヤが取りつけられたロボットで、遠隔操作で配管の中を進むことができる。
水平方向だけでなく垂直方向にも素早く移動し、配管内を進みながら内蔵のカメラ・センサーで同時にデータを取得し、修繕が必要な箇所を特定することができる。
災害で配管が壊れた場合、従来は重機で掘り起こすなど大規模な工事が必要で、調査に数日かかっていたが、配管くんを使えば数時間で調査を終えられるため、災害からの早期復旧が期待できる。
(配管調査普及協会・菅原康弘代表理事)
「配管調査は排水みたいなものがしっかり流れるかどうか、ひいてはライフラインの確保・衛生環境の向上などに寄与できればと思う」
県内で配管くんを活用する被害調査の協定が結ばれるのは、山形市に次いで今回が2例目。