きょう11月7日は「立冬」、暦の上ではきょうから冬。日に日に朝晩の冷え込みが増す中、上山市では風物詩の「干し柿づくり」が最盛期を迎えている。
午後2時に撮影された鶴岡市の国道112号・月山道路の写真を見ると、道路の両脇にうっすらと雪が積もっているのが確認できる。
7日の県内は各地で気温が下がり、山形市の瀧山で「初冠雪」が観測された。平年より4日遅く、去年より16日遅い観測。
また、7日朝、朝日岳と雁戸山でも初冠雪が観測されている。
そして、この時期、最盛期を迎えているのが...。
(リポート)
「ずらっと吊るされた柿が冷たい風にゆられてオレンジ色のカーテンのようです。冷たい風が干し柿をおいしくしてくれます」
上山市相生の須田青果園では、ことしも干し柿づくりが始まっている。須田さんが作るのは地元でしか採れない「紅柿」と、「平種無柿」の干し柿。
去年は春先の霜や、猛暑などの影響で記録的な不作だったが、ことしは夏場に適度に雨が降ったことで、去年の12倍、例年と比べても1.5倍の収穫量。
豊作のため、例年より3日ほど前倒しで作業が始まり、作業場では従業員たちが1日に約1万個のカキの皮をむいている。
きれいに皮がむかれたカキは、1つずつひもに結ばれていく。
結ばれた柿は2週間ほど天日干しされ、その後室内で練炭を使って乾燥させて完成する。
(須田青果園・須田善昭代表)
「昨年は記録的な凍霜害の影響で柿の収量がとても少なかった。ことしはそういったこともなく豊作傾向なので、たくさんの人に上山の紅柿の干し柿を食べていただきたい」
店頭に並ぶのは、12月上旬。冬の食卓にやさしい甘さを届けてくれそうだ。