ことし8月、酒田市のコンビニで店員に鎌を突きつけ商品を脅しとった男の初公判が開かれた。男は罪を認めた上で謝罪の言葉を述べ、検察が懲役2年6カ月を求刑し結審した。
恐喝と銃刀法違反の罪に問われているのは、宮城県塩竃市の無職・亘理勝洋被告(38)。
起訴状によると、亘理被告はことし8月、酒田市のコンビニで57歳の店員に長さが1.3メートルほどある鎌を突きつけながら、「お金を出していただけるとありがたいです」などと話し、歯磨き粉など計14点の商品を脅しとったとされている。
山形地裁酒田支部で開かれた6日の初公判で、亘理被告は起訴内容を全て認めた上で、被害にあった店員や店、自分の親族などに対し「申し訳なく思っている」と謝罪の言葉を述べた。
これに対し、検察側は妻に離婚を切り出された亘理被告が鎌を持って家出をし、「警察に射殺してほしい」などの理由から事件を起こしたと指摘。
被害者の処罰感情は大きく、動機に酌量の余地もないとして、懲役2年6カ月を求刑した。
一方の弁護側は、事件当時、亘理被告は、店員に実際に危害が加わらないよう配慮していたなどとして、執行猶予付きの判決を求めた。
判決は11月20日に言い渡される。