7月の記録的な大雨で大きな被害があった鮭川村で、「仮設住宅」への入居が始まった。「安心感より悩みや心配の方が大きい」被災者の声は切実だ。
鮭川村京塚に9月に完成した木造平屋建ての仮設住宅は、単身用の1Kタイプが2戸、世帯用の2DKタイプが6戸の計8戸。
7日、8世帯の世帯主が元木村長からカギを受け取り、ここでの暮らしをスタートさせた。
「洗濯物はここに?」
「この穴に物干し竿を差して干したり、外はこうして...外干しと中干しと両方使える」
(入居者)
「ちょっと狭いけど...これから寒くなるから仮設での生活は楽しみだ」
仮設住宅の無償提供は原則2年間で、入居者はその間に住宅を確保しなければならない。「うれしさ半分、心配半分」との声が多く聞かれた。
(入居者)
「2年後の先が心配。ここを出たらアパートを探さないと。それがこれからの悩み・心配」
「田畑がなければすぐ仙台とか東京に行けるけど。うれしさより心配の方が...」
(鮭川村・元木洋介村長)
「『ここに住んで安心』ということにしていかないと不安がずっとつきまとう。被災者のニーズを聞いた上で、村がどのような支援をできるのかしっかり対応していきたい」
同じ間取りの仮設住宅は戸沢村でも整備が進められていて、28世帯58人の入居が9日に始まる。