三川町で、90歳の女性が自宅の寝室で死亡しているのが見つかり、遺体に複数の傷があったことから、警察は殺人事件と断定し犯人の行方を追っている。
殺害されたのは、三川町横山の無職・阿部祥子さん(90)。
警察によると、9月22日午前、60代の長男が阿部さんの自宅を訪れた際、1階の寝室の布団の上で、呼吸をしていない状態で倒れている阿部さんを見つけ119番通報した。
阿部さんはその後、死亡が確認された。
阿部さんの頭や胸などには複数の傷があり、警察による司法解剖の結果、死因は多発外傷だった。警察は「殺人事件」と断定し捜査本部を設置、82人態勢で捜査している。
(近所の人)
「人付き合いはいい人。誰でも知っている人ならばあいさつをする人。まさかこういうことになるとは...気持ち悪い」
「祥子さんは明るくてみんなに好かれる人。困ったらみんなの面倒を見る人ですごくいい人だった。怖いというより不安です。精神状態がおかしくなりそう」
「仕事は一生懸命。生協に勤めていたり役場に勤めていたりした(Q.どんな人?)ざっくばらんだな」
警察は25日夜、緊急の検問を行い、捜査員が通りかかった車の運転手から話を聞いていた。
警察によると、阿部さんは1人暮らしで、これまでに阿部さんから警察にトラブルの相談などはなかったという。
(リポート)
「三川町役場からほど近いこちらの住宅街の中にある現場です。一夜明けたきょう(26日)もブルーシートの奥で現場検証が行われています」
現場は三川町役場から南西に約200メートルの住宅街。
近所の人の話によると、阿部さんの夫は数年前にすでに亡くなっていて、長男がたまに様子を見に来ていたという。
阿部さんは90歳という高齢にも関わらず、自ら車を運転するなど元気に暮らしていたという。
また、警察官が聞きこみに来た際、「亡くなった阿部さんの自宅の窓ガラスが割られていた」という話を複数の近所の人が聞いている。
阿部さんは、三川町の阿部誠町長の親戚だという。
事件を受け、三川町教育委員会は、町内3つの小学校と1つの中学校に対し、登下校時の保護者付き添いや車による送迎を依頼した。保護者の付き添いなどの対応は当面続けるという。