7月の大雨で住宅の浸水被害が相次いだ戸沢村で、きょう（11日）被災後初の村議会が開会した。村は被災者の生活再建支援の費用などを盛り込んだ約12億円の補正予算案を提出し、全会一致で可決された。

7月の大雨で、戸沢村では200棟以上で浸水被害があり、現在も約60人が避難生活を送っている。
村は、きょう開会した村議会に一般会計の総額で11億8200万円の補正予算案を提出し、全会一致で可決された。

災害復旧関連予算は約10億円で、これは過去最大の予算規模。
このうち、被災者の生活再建支援のための費用として2億5600万円が計上された。

具体的には、水に浸かって使えなくなった家電製品の購入費として、1世帯あたり最大10万円を補助する事業に4000万円。
現在も避難生活を送る住民の負担をやわらげるための、旅館などの2次避難所の設置費用として1800万円などが盛り込まれた。

（戸沢村・加藤文明村長）
「復旧復興に向けてまだまだ最初の一歩を踏み出せたのかというくらいなので、まずは被災された方々に気持ちに少し余裕を持ってもらい、これから大きな生活再建が待っているので、そこに向けてさまざまな意見をもらい、議論を深めて最大限のことをやっていけたら」

加藤村長によると、特に多くの住宅が浸水した蔵岡地区の住民からは「集団移転」を希望する声も上がっているという。
村は9月19日、蔵岡地区で集団移転についてどう考えるか、住民との意見交換会を開催する予定。

（戸沢村・加藤文明村長）
「自分の考えとしては、ただ単に意見交換だけの会ではないと思っている。しっかりと意見交換をしてそれを次の防災対策にどのように反映させるか、そこが一つの大きな分岐点になると自分は思っている」

19日の意見交換会は、蔵岡地区の全ての住民を対象に行われる。