県内は28日も大気の状態が不安定で、翌日の朝にかけ大雨となる所がある見込みだ。台風10号の北側にある秋雨前線の影響で、台風から離れた東北でも大雨になるおそれがあり、注意が必要だ。

県内は28日も大気の状態が非常に不安定となっている。その理由の1つが、現在、九州に接近している非常に強い「台風10号」。
九州から東北にかけて伸びる秋雨前線に向かって、台風からの暖かく湿った空気が次々と流れ込む気圧配置となっている。
このため、台風から遠く離れた場所でも雨雲が発達し、27日は北海道で大雨になり、岩手県でも夜に「線状降水帯」が発生し、猛烈な雨が降った。
秋雨前線は、28日にかけて東北地方に停滞する見込みで、台風から遠く離れた県内も、大雨となるおそれがあり注意が必要。

29日の朝までに予想される24時間降水量は全域、多い所で80ミリ。
雨雲が予想よりも発達した場合は警報級の大雨となる可能性もあり、注意が必要だ。

気象会社ウェザーニューズによると、台風10号は28日現在、発達しながら鹿児島県奄美市沖をゆっくりと北上しているとみられている。
九州に接近後は東寄りに進路を変える見込みだが、その後は予報円が大きく、予報の不確実性が大きくなる。
来月2日ごろに、県内に接近する可能性があるが、どの程度、影響するかはまだわかっていない。今後、予報が大きく変わる可能性があるので、常に最新の情報を確認してほしい。

こうした中、県内一のモモの生産量を誇る東根市では、最盛期を迎えた特産の「川中島白桃」の収穫が急ピッチで進められている。
こちらのモモ園では、28日は午前4時半から収穫を始め、箱詰など出荷作業に追われていた。
台風10号の影響もあり、予定を数日早め、29日までに収穫を終えたいとしている。

（モモ園のスタッフ）
「（雨に濡れると）柔らかくなる。頑張って、もぎます」

このモモ園では、「幸茜」や「伊達白桃」といった収穫時期が遅い品種も育てていることから、台風の影響が出ないことを願っている。